(山中城跡バス停)~三島2012.5.12
東京駅を9:03AMの新幹線ひかり号で出発し、三島で降りる。
そして三島を10:15AM発のバスに乗って前回のゴール地点山中城跡バス停で降りる。
そこでトイレやら準備運動を済ませて歩き始めたのが11:10AM。
今日はここから三島までの約9km、明日は三島から沼津までの約6kmを歩く予定。
1泊2日で計15kmとは余りにも弱気な計画だが、今回はこれでも大冒険なのだ。
なぜなら今回は3歳の娘も一緒に歩かせることにしたからだ。
ベビーキャリーはもうきつくて乗りたくないそうだし、かといってそう毎回毎回女房の両親に預かってもらうわけにもいかない。
となればあとは自分で歩いてもらう他ない。
というわけで、残り少ない箱根路を僕と女房と女房の兄貴と娘の4人で歩き始めた。
まずは林の中の石畳だ。
木洩れ日が石畳をまだらに照らしている。
林を抜けると石畳の間には青々とした雑草が生い茂り、たんぽぽが黄色い花を咲かせている。
何度か国道1号線を横切るうちに段々眺望が開けてくる。
ただし今日も曇りがちの空模様で、手前の愛鷹山は見えるもののその背後の富士山は見えない。
しかし開放感はあり、気分がいい。
バンド仲間のベーシストS君の娘さんから譲ってもらったくまのプーさんリュックを背負った娘も機嫌良く歩いている。
もちろんペースは遅い。
歩くほどに駿河湾、そして伊豆半島がはっきり見えてくる。
歩き初めて約1時間、街道の左手のちょっとした土手の上が農道になっていて、そこからは今立っている大地がかまぼこ状に高度を下げて平地に連なり、その平地の向こうに駿河湾沿いの山並み、そして駿河湾を挟んだ伊豆半島側の山並みまでが一望の下に見渡せる。
素晴らしい。
そこから近年整備したと思しき石畳を10分足らず歩いて街道左側の笹原の一里塚に達する。
しかしその一里塚と今歩いて来た道との間にさっきの農道が通っている。
一里塚の上に立ってその農道を振り返って見ると旧道の雰囲気は充分にある。
こちらの方が旧東海道だったのかも知れない。
だとしたら最高の道だったのに。
この道が国道1号線と交差する直前にちょっとした空き地と丸太のベンチがあったので、少々殺風景ではあるが三島駅の売店で買ったおにぎりを食べた。
時刻は12:30PM。
まだ娘は機嫌良く歩いてくれている。
歩きを再開して国道を横断するとそこからこわめし坂が始まる。
余りにも長くて急な坂なので背負った米がおこわになったという言い伝えでこの名が付いただけあって、本当に急な下り坂だ。
上りだったら、中山道の塩尻峠か落合の与坂並みの急傾斜だ。
急勾配の舗装道路というのも歩きづらいものだ。
こわめし坂が終わると旧東海道は国道1号線に合流する。
道の両側が崖状に下っていて尾根道のようになっている。
その後国道から分かれたり合流したりを何度か繰り返しながら高度を下げ、松並木の中の錦田一里塚に達する。
ちょっと前からぽつりぽつり降ってた雨がこの頃から大粒になってきた。
娘は疲れてぐずり始めた上、僕自身お腹が痛くなってきた。
やむなく古ぼけたレストランに駆け込んでトイレを借り、飲み食いしながら雨が上がるのを1時間ほど待ったもののやむ気配がないため傘をさして歩き始めたのが15:50PM。
天気が良ければ富士山が見え、安藤広重が浮世絵に描いたほどの景勝地だったはずの新町橋を雨の中とぼとぼと渡る。
勿論富士山は見えないが、今日宿泊予定のドーミーイン三島が見えてきた。
そして4:30PM、本日のゴール予定地三島大社に到着。
雨は上がったようだ。
お目当ての宝物館は閉館の時間だったので参拝だけして東海道に戻り、さらに1kmほど歩いてから駅前のホテルに向かった。
娘は結局10km以上歩いた。
小さな足で良く頑張ってくれた。