戸塚~藤沢2010.6.12
10:18AM、戸塚駅前から歩き始めてすぐに大きな踏切を渡る。
都会の駅前の道らしく交通量は多い。
現在木曽路の真っ最中の中山道とはえらい違いだ。
10:33AM、戸塚宿に2軒あった本陣のひとつ、内田本陣の前を通過。
歩き始めて15分だが、その半分は踏切で通過待ちをしていたような気がする。
10:43AM、もう1軒の本陣、澤邉本陣に到着。
同じ名前の表札が付いた門柱が残っているのだが、その奥の何の変哲もない民家が現在のその家なのだろうか。
10:57AM、道路左側のサイゼリアの前にある戸塚宿の京方見附跡の碑を見て戸塚宿を出る。
そういえば江戸方の見附はフォルクスというファミレスの前にあった。
戸塚宿はフォルクスからサイゼリアまでだ。
戸塚宿を出ると大坂という長い坂が始まる。
ダラダラとした坂を上っているといつの間にか高度が上がって眺望が開けて来る。
この辺りは新興住宅街のようだ。
往時の大坂には松並木があったそうだ。
今坂の頂上付近まで来ると、国道の中央分離帯の雑然とした緑の中に松らしき枝が見える。
本当の街道筋はあの中央分離帯の中を通っているのかも知れない。
実際に行って確かめてみたいところだが、交通量が多過ぎてとてもそんな気になれなかった。
坂を下り始め、11:57AMに原宿一里塚を通過。
一里塚から1km足らずのロイヤルホストで昼食をとり、1:53PMに再出発。
引き続きダラダラと続く下り坂を歩く。
交通量も多い。
所々に松並木の名残が残っている。
そのうちの一つに旧東海道松並木跡という石碑が設置されている。
そこにある説明板によると1960年頃から全国的に猛威をふるった松喰虫の被害で文字通り虫食い状態になってしまったらしい。
それにしても今日の交通渋滞ぶりはひどい。
戸塚駅前からずーっとつながっている。
旧東海道が国道1号線から左に分岐して県道30号線になっても渋滞は変わらない。
どこまでも続く車の列の横を藤沢に向かって坂を下る。
4:05PM、その下り坂の右側に時宗総本山寺務所という門が現れた。
遊行寺だ。
休憩を兼ねて寄ってみた。
1325年創建の由緒あるお寺に入り、お参りをした後は広々とした境内で娘を遊ばせた。
4:44PMにさっきの門を出て旧東海道の坂を下る。
すぐに東海道は県道からほぼ直角に右に分岐する。
その道を進むと右に遊行寺の正門が見えて来る。
また現地説明板によると、この門の前の道は藤沢広小路といって日本三大広小路に数えられていたということだが、本当だろうか?
少なくとも現在広小路と呼べるほどの道幅はない。
境川にかかる赤い欄干の遊行寺橋を渡り、藤沢の町を歩く。
5:22PM、街道右手に「伝 源義経首洗井戸」という説明板があり、実際に井戸がある。
奥州で死んだ義経の首は鎌倉で首実検された後、腰越の浜に捨てられた。
その首が潮に乗り、境川をさかのぼってこの辺りに漂着し、すくい上げた里人がこの井戸で洗い清めたという伝説の井戸だ。
この場所は現在小公園になっていて、おぞましい伝説の残る井戸の横で娘は滑り台遊びに興じていた。
5:44PM、藤沢本町駅前で今日の歩きを終えた。
車が数珠つなぎの国道と県道を歩き続けていささかげんなりした1日だった。